大正のおわりから昭和のはじめごろの食事を聞き書した「日本の食生活全集」シリーズを読んでいると、そうめんを味噌汁や醤油の汁にいれて食べる地域が全国にあります。
ご飯が足りない時などに作ったようです。
今回は『聞き書 徳島の食事』を参考に現在の阿波市土成町宮川内の夏の夕食を再現してみました。
献立は以下のとおりです。
- 麦飯(麦9、米1の割合)
- そうめん汁(なす・にぼし、しょうゆ味)
- なすとかぼちゃの煮つけ(だしはにぼし)
これを再現してみます。
そうめん汁は
- 水280ml
- そうめん30g
- なす1本
- にぼし
- 醤油小さじ1弱
で作りました。
なすを醤油味でちょっと煮てからそうめんを入れます。
半分に折って汁に入れるという地域がほとんどです。
3分ぐらい煮て完成です。
簡単だけどうまそうです。
米1、麦9の麦飯はこんな感じです。
米がほとんど見えません。
煮つけは材料を醤油で煮ただけです。
献立の全体はこんな感じです。
炭水化物、炭水化物&炭水化物ですね。
糖質制限している人が見たら気を失いそうなメニューです。
炭水化物ばかりなのはこの地域に限りませんけどね。
さて、食べた感想ですが、そうめん汁はおいしいです。
半分に折ると確かにちょうどいい長さで食べやすかったです。
それに汁に直接入れても全然塩からいということはありませんでした。
麦9割の麦飯は漬物があればもっと食べやすかったと思いますが、煮物ではすこし食べにくかったです。
やっぱり麦飯には漬物が一番だと思いました。
結論、そうめん汁はうまい。
昔の人もよろこんで食べたんだろうなと思いました。